【虫歯闘病記】歯は自然治癒しません

私は幼少期から虫歯体質で幼稚園の頃から近所の歯科医へよく通っていました。

大人になってからも一度悪化した歯は被せ物の隙間から虫歯になる、密接している隣の歯も虫歯になる、という「負の連鎖」が止まらなくなります。

数年おきに悪化し、治療し、また数年後に悪化し、という事を繰り返していたら治療していない歯は一本もなくなりました。

より正確にいうと、元の部分が残っている箇所がほとんど無い、という状態です。

親知らず以外で抜いた歯も一本あります(今にして思うと抜くのもド下手な先生でした)

前歯もすべてダミーだし、奥歯も強度が弱いから噛みにくい、という事で、歯については非常にコンプレックスを抱えている訳です。


そんな状態で先日、左下の犬歯にあたる部分の被せ物が外れました。

数年前にちょっと通ってた歯医者に行こうと思ったら何故か閉院していたので近所の歯科医を検索して、今度は個人ではない大きな医院へ行く事にしました。


最初の診断

初診になるのでレントゲンや現状の撮影など口腔内全体のアセスメントが行われます。

結果、今回被せ物が外れた歯以外にも全体的に問題が山積しているとの事でした。


(1)根っこの先に膿が溜まってるように見える。これは数年前から歯茎がぷっくり膨れて袋状になってる事から自覚症状ありです。


(2)根っこの治療した際に入れる薬がレントゲンに映っていない。神経をゴリゴリとヤスリのような物で掃除した際に薬を入れるのですが、奥まで入れずに入り口だけで塞いだ可能性と、劣化してしまった可能性とどちらも考えられるということ。

これも実際に開けてみて治療が必要な場合は対処しなければなりません。


(3)抜いた歯の前後の歯を使ってブリッジで塞いでいるけど、本来ブリッジは強度が

高いせいで本来歯が持っている「遊び」が無く、前後の歯に不必要なテンションがかかってしまっている。車のハンドルなんかでも少しユラユラできる遊びの部分がありますよね。歯も似たような要素があるんだけど、ブリッジで固定するとそれが無くなってしまうので悪影響なんだそう。ようするにある方向で固まってしまう、という事ですね。


(4)一番奥の被せ物の隙間に大きな虫歯がある。


(5)歯周病による歯茎の腫れ


他にも細かい事はありましたがこんなところです。

そして今回歯医者に行くキッカケとなった


(6)被せ物が外れた歯


この(6)がかなりな問題でした。



治療方針の相談

歴史的安月給で貯えも無い私は今まで保険の範囲内でやってきました。今回もそうするつもりです。


まず優先度の高い(5)。

被せ物を固定する土台も劣化して崩れていました。

根っこの治療はしてあったものの再度の対処が必要との事。

そして一番の問題は、『骨から上に出ている部分が無くなってしまった』という事です。

(画像検索して一番分かりやすい図を コチラの歯科医さん のページから拝借しました)


歯肉より上に残存歯質がない状態では強度の問題で土台を建てられないという事です。

先生は骨から上に3mmは必要と仰っていました。

今回の虫歯でその残存歯質とやらが無くなってしまったのです。

私に提示された選択肢は2つ。

・保険の範囲内でやる場合は、骨を削って歯を表に出す。
・自費でやる場合は、矯正器具を付けてバネの力で歯を引っ張り出す。

という物でした。
他にも色々と聞いていたのでハッキリ覚えていませんが、この矯正器具だけで3~4万だったかと思います。仮歯など最終的には10万近く行くのではないでしょうか。


これは流石に悩みましたが、それも一瞬です。
骨は削ってしまえば2度と元に戻りません。
いわば最終手段、「奥の手」です。
私が今70歳くらいなら気にせずやってしまいますが、平均寿命までまだ35年はあります。
奥の手を出してしまうにはまだ早いのです。


先生と1時間以上相談し、引っ張り上げるのに数ヶ月かかる間に(1)~(5)を処置していこう、となりました。
ちなみに、また改めて書きますが(3)はインプラントで対応する事にしました。



歯を引っ張り上げる『エクストルージョン治療』

内容は説明されたけど名前までは聞かなかったので検索して調べました。

理屈としては、隣接する歯に針金を固定してフックを引っかけ、歯根に付けたフックと繋いだゴムの力で引き上げる、というものです。


私の場合は幸いにして(?)隣接する歯も悪くなっており(被せ物がわざわざ亀裂を入れるて取れやすくするまでもなくアッサリ外れたとのこと)、そちらの治療と合わせてまとめて一気に行えたました。

3本分の仮歯で前から見ても違和感はありません。


ただ、裏側が穴が開いた状態。

舌で触るとゴムや針金の感触があって気持ち悪いです。

食事をしたらご飯粒が入って不衛生なので、もの凄く小さな歯ブラシを買ってきて優しく掻き出すようにしてます。


器具について写真を撮って載せようかと思いましたが、普通に考えればグロ画像なのでやめます(笑)


従来であれば抜歯となってしまう物もこの手法であれば避けられる可能性もあるようですので、私と同様の状態に悩まされている方は一度医師にご相談されてはいかがでしょうか?


4~5年前にコレを知っていれば、右奥の歯も抜かずに済んだのかも…。



まだ道のりは長い…

緊急性の高い歯はひとまず治療の目処が立ちました。

残りの問題で大きな物は(3)です。

これはインプラントを決断しました。40万円以上かかります。

安月給の社畜には厳しい額ですが、もうこの機会に全てすっきりキレイにする事に決めました。

まずはCTスキャンを撮って骨の中を走る神経の状態を確認するそうです。

それによって何ミリまで埋め込めるかの判断をするとの事。

そしてインプラントの手術室も予約が一杯との事で少し後にずれ込みそうです。


おそらく、コロナ禍でマスク生活にもなっている事から手術を行う人が増えているのではないでしょうか。

こちらも隣接する歯の問題があるので一筋縄ではいかないようですが、また改めてレポします。


実はちょっと治療は初めていて、土台がはまっておらずブリッジを「乗せてる」だけの状態なため食事で噛むと痛いのです。

右奥が痛い、左の前よりは穴が開いてて食べにくい。

固い物が食べられなくて食の楽しみが一切ありません。

皆さんもこんな風にならないために、私を反面教師として歯のケアはしっかり行ってください。

最低でも半年に一度は検診をオススメしますよ。


この記事のタイトルにもしましたが、歯は自然治癒しませんので…。


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