大河ドラマ「どうする家康」で盛り上がっている駿府城へ行ってきました。
駅前に竹千代と今川義元の像が。
義元公像は2020年に作られたそうです。ご当地武将として家康一色なのかと思いきや義元公もちゃんと敬われているのですね(笑)
Googleマップで見た駿府城公園と、
土台部分だけでも圧倒される風格。歴史上最大の天守だったとの事。
大御所像を後ろから見られました。
「発掘」ではなく「発見」というのがロマンですね。
そろそろ新しくした方が(笑)
この木は桜なのかしら。タイミングが合ったら桜越しの大御所、という絵になったのに。
大御所みずから手植えのみかん。
公園内から見られる二の丸水路はココと繋がっています。
甥っ子が夢中で石垣の写真を撮ってます。
その水が出ている場所は橋の下に隠されていました。
こちらは石垣が無いですが、地震で崩壊した後もう泰平の世という事もあってか復元されなかったそうです。
旧家に当時の大工が引いた図面が残っていたので工法も含め完全に近い形で復元できたとの事です。
凄い太い梁。見応えタップリ。
駿府城は地震との戦いですね。
甥っ子はこの4月から6年生となり、受験勉強も本格化するため、合格祈願の三社を重点的に回る事としました。
手を添えてパワーを貰いました。
大河ドラマ館のすぐそばです。
日本100名城に数えられていますが、事前に調べてみると城跡というより公園なんですね。
大御所時代の壮麗な天守閣は火災や地震などで失われて再建されなかったそうです。
正式な図面も残っておらず、完全な形で再建する事ができないんだとか。
私は両親とも静岡出身で、駿府城がある静岡市に親戚も多いので幼少期から静岡には数え切れないほど足を運んでますが、実は駿府城は訪れた事はありませんでした。
今年は大河ドラマでホットな年だから特別な催事でもやってるかもしれない!と行くことに決めました。
戦国好き・お城好きの甥っ子を連れて行きますが、困ったことにこの子は資料館や博物館といった展示物には一切興味を示さないどころか行きたがらないので、「古い物」にロマンを感じる叔父さんとは相容れません(笑)
ただ、石垣には多大なる興味を持って「ここまでは○○積みだけどここから積み方変わってるから年代が違うかも」なんて考察してます(笑)
建物にも関心があるようです。
男子小学生としては大きい物に憧れるのでしょうか。
まぁ、叔父さんとしては甥っ子が楽しんでくれるのが一番なので構わないですが。
東京8:03発の新幹線で静岡に9:07着。
駅の観光案内所で駿府城公園を観光したい旨を相談して道案内用の地図を貰ったりシャトルバスの情報を聞いたりしました。
道路の向こうに家康公の像もありましたが、「公園にも像があるみたいだからいいか」と立ち寄りませんでした。
ただ、駅前の像は戦国時代の、公園の像は大御所時代の、と時期が異なってるようで実は違う物でした…。
お城の周囲は街灯も趣きありですね。
駅から徒歩10分ほどでしょうか。静岡市歴史博物館の前を通ります。
まずはお城に行くためにここは素通り。
この通りは咲き誇っていて綺麗でした。行ったのは3月19日(日)です。
この前に学校がありましたが、門を見ると「城内中学校」とありました。
城の中の中学校…、格好いい。
寺子屋を想像してしまう名前です。
博物館を過ぎてすぐ、巽櫓が見えてきました。巽とは干支で方角を表す際の東南の方角ですね。
右下「2」の位置です。
私が持っている書籍の復元図を並べてみると、外堀の一部と内堀はもう埋め立てられていて名残が無いのですね。
ちなみにこの本です。グラフィカルな解説でいつまででも見ていられる素晴らしい本です。
いったん、お堀の外側を歩いて一周して外から石垣などを眺めてみる事にしました。
巽櫓から東側の道を北上します。
この角度で出来る影が美しい。
北側に入ってすぐの所に船乗り場がありました。
これは事前リサーチから漏れていた!!
お堀を一周する遊覧船のようです。
歩いて一周するつもりだったけど、こちらの船で廻った方がはるかに楽しいですね。
乗船券売り場はこのすぐ脇の北門を入った所にあります。
私が居た間だけでも券売り場が分からない人が何組も居て教えてあげました。もっと分かりやすい看板でも立てれば良いのに。
定員10名。30分おきに出ています。
1時間後の券を購入し、それまでの間に先に発掘現場を見学する事にしました。
天守閣発掘現場
発掘現場の塀はお城風になってます。お洒落。
動画で見ると広さが伝わるでしょうか。(音は消してあります)
家康公が駿府城に入ったのは小牧・長久手の戦いの後に駿府へ拠点を置いた天正期。
秀吉が小田原北条氏を討伐したあと関東に移封された際に城主となった中村一氏の時代を経て、将軍職を秀忠に譲り大御所政治を行った慶長期の2度。
慶長期の天守台は南北約68m×東西約61mとの事で、江戸城の約45m×約41mを凌駕する大きさだったとの事。さすが大御所。
できれば当時の威容で再建されたのを見てみたい…。
当時の図面が無いので、正確な再建ができないんだとか。どこかの名家の蔵にでも眠っていてほしいものです。
説明用のコーンが置かれています。
用途まで判明しているのですね。ポイントごとに説明も。
千年以上前の遺跡でもないのに、お城を「発掘」するというのも違和感のある言い方です。
破壊してお堀も埋め立ててしまい…、という明治時代の人の行為が本当に残念ですね。
貴重な文化財が…。
とは言え、当時の人からしたら江戸幕府の残滓として壊す事にためらいは無かったのかもしれませんし、物理的に老朽化などもして荒れたりしていたのでしょう。
文化財として保護する対象とは思えなかったのだと思います。
それでも、やはり当時のままの城の威容は見たかった…。
私は事前に小和田先生の動画で勉強してから行きました。
知識を持ってから行くというのは大切ですね。
木橋の話しなど「あ!あの時の話しはここか!!」と盛り上がって甥っ子に偉そうに説明してしまいました。動画で聞きかじっただけの付け焼き刃な知識ですが(笑)
ここで20分ほど過ごし、船乗り場へ向かいます。
先ほどは後ろ姿でしたが。
静岡県の天然記念物に指定されているそう。
舟の先頭に乗りたいがために30分前から乗り場に並びました(笑)
去年の夏に神田川クルーズ船に乗ったのですが、前に人が座ってると写真に入ってしまってイマイチだったので…。
当然定員分のチケットしか売られないので、絶対に乗れはするんですが(笑)
船頭さんが色々と説明をしてくれます。
無事に先頭に座れた甥っ子。なかなか観る機会の無いお堀の水面の上からの石垣を真剣に見ている様子。
「8」ですね。
船頭さんが説明してくれましたが、水面から道路まで高さが全然無いですよね。
これが西側だと全然違うとの事で、後ほど確認します。
駿府城は大御所が全国の大名にお金と工人を出させた「天下普請」により建てられましたが、船頭さんがやさしい声で「この石垣は○○藩の方々が尽力して建ててくださいました」と感謝と敬意を込めて語っていたのが印象的です。
途中、各藩ごとの刻印なども見せてくれます。
ひと目見て積み方が違うのが分かりますね。
これは地震などで崩れた跡だそうです。
坤櫓はお堀の外からと違い近くで見上げると凄い迫力。
下から見ると石落としなどもよく見えて、戦国時代の人達が攻城戦でよく気持ちが折れなかったなぁ、と感心します。
西側に来ると、言われた通り堀の高さが桁違いです。
地形的に平らでは無い(西側が高い)ことと、西の豊臣方を警戒してこちら側の防御力を高めた、という事のようですね。
坤櫓の石垣が異常に高いと思ったのも、そういうった理由なのかもしれません。
船頭さんのお話しで興味深かったのは、かつてお堀の水は湧き水だったのが、昭和の頃に徐々に減少し枯渇したそうです。
空堀ではやはり締まらないのか、お堀の底をポリエチレンフィルムで覆って貯水できるようにという貯水工事が行われました。
今は地下水をポンプで汲み上げて使用していると言っていたかな。
一周まわって北門の橋に戻ってきましたが、水面と橋桁までの距離が近い!!
雨よけ天井が引っ掛かりそうだけど、通れるの!?
ここの通り方は衝撃でした。
動画も撮ったんですけどね、アップはやめておきましょう。
ぜひ直接ご体験ください(笑)
園内散策・静岡おでんを食す
看板の説明によると、二の丸水路は下に敷石がされているそうです。見えないところまでこだわり抜いて作られたのですね。格好いい。
お昼は駅前に戻るか浅間神社の参道に当たる商店街かで老舗の蕎麦屋でもあれば…、と思ってましたが、公園内に静岡おでんのお店があるとの事でそこに向かいます。
園内マップ「7」、児童広場の辺りです。
外にテーブルと椅子が置かれているので、ちょうど暖かくなってきたとこだし気持ち良く食べられそう。
静岡おでん自体は親戚の家に行った時によく出してもらってたのでなじみ深くはあるんですが、ロケーションが味を増させるという事もありますからね。
いや~、久しぶりでしたが美味でした!
やはり静岡と言えば黒はんぺん!
私はおでんよりもフライにする方が好きですが(笑)
建物めぐり
本当は史料館になっている中に入りたかったんだけど…。
帰りの新幹線の切符も取ってしまっていて時間に余裕が無いので外から眺めるだけにしました。
まずは東御門。
こちらが駿府城の正門にあたり、身分の高い人が使用したとのこと。
旧家に当時の大工が引いた図面が残っていたので工法も含め完全に近い形で復元できたとの事です。
城下町の様子。
シムシティやA列車でいこう、最近ではCities: Skylinesなどの街作りゲームが好きな私。
江戸時代の街作りをできるゲームは無いかなぁ…?
小和田先生が動画でおっしゃってましたが、徳川方の城は白漆喰、豊臣方の城は黒漆喰という特徴があるとの事。なるほど、そういう視点で観るのも面白いですね。
御城印ですが、巽櫓、坤櫓でチケットを購入できます。
それを持って紅葉山庭園の窓口に行くと日付を入れてくれます。
和紙のものと天然木のものと二種類あります。
私は和紙を選びました。
展望ロビーから公園を見晴るかす
駿府城公園を見下ろせる展望ロビーがあります。
この奥の高いビルが静岡県庁別館です。
富士山展望ロビーという事ですが、すぐ下の駿府城公園も全体を俯瞰できます。
非常に楽しみにして行ったのですが、玄関が閉まっている…。
日曜だし、正面玄関とは違う通用口みたいな所からはいるのか?と思って移動してみると…。
閉鎖中
という貼り紙が…。
!?
行かれる方は、開館情報をご確認ください
残念無念…。
浅間神社
駿府城公園から徒歩15分ほどの所にある浅間神社。
参道にあたる商店街を歩きます。
今年は大河ドラマで観光客も多く盛り上がってるのかと思いきや、シャッター商店街かと勘違いするほど…。
元々日曜定休日なのかもしれませんが、残念ながら活気が感じられませんでした…。
途中でふと目に付いた信号機。
ライトの透け方に相当な歳月を経た風格と昭和レトロな懐かしさを感じる逸品です。そのすぐそばにあった模型店?
これはたまりませんね。
時間があればジックリ一つ一つ見たところですが、またの機会の楽しみに。
神部神社、浅間神社、大歳御祖神社の三社を総称して静岡浅間神社と呼ばれています。
私の親や親戚などは「おせんげんさん」と呼んでますね。
家康公が今川家の人質時代にこの神社で元服式を行ったという神社です。
全体では七社ですが、祀られてる神々はなんと56とのこと!!
叔父さん、縁結びの三社を回りたいけど甥っ子の手前そんな事は言えず(笑)
まぁ、「全部回ろう!!」と言って縁結びもさりげなくお願いしてきましたが(笑)
非常に美味しい!!
甥っ子が相当気に入ったようで両親へのお土産に買って帰る!と息巻いてましたが、家までまだ何時間もあるなか要冷蔵では持ち帰れないだろうと泣く泣く断念。というかホントに泣いてました(笑)
敷地内にある大河ドラマ館。
見たかったけど、こちらも時間の都合で泣く泣く断念。
素敵な庭園。
おまけ
今回は帰りの新幹線の切符も取ってしまっていたのと、一人では無かった事から行けてない場所、見れてない場所も多々あります。
駿府城の魅力がちゃんと伝えられていないと思うので、皆様もぜひ足を運んでみてください。
そして、駅前に戻ってきて気がつきました。
最新式のLEDの薄っぺらい信号機!
先ほどのレトロな物から新しい物まで味わえる歴史有る街でした。
私も一昨日、浜松城行ってきましたー。
返信削除「若き日の徳川家康公像」の周りの桜が満開でキレイでした。
静岡、良いですよね。
あら!お城の趣味があるとは思いもしませんでした。焼津を始めとして大きな港も多いですから、海鮮目当ての人にも良いですね。
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