甥っ子が中学校に上がった昨年から甥っ子プレゼンツで始めた『ばあちゃん孝行の親族旅行』で日光・鬼怒川温泉に行ってきました。
祖父は2人とも永眠しているため、祖母2人をご招待。
まぁ、ばあちゃん孝行を気にせず本人が一番楽しんでたのはご愛敬ですが、ばあちゃん達は孫が楽しそうな姿を見るのが一番だから良いのかな(笑)
去年は伊香保温泉に行きましたが、ウチの母(甥っ子にとっては母方の祖母)は去年85歳で足腰も悪く名物の階段を上ることが叶いませんでした。
そして、とうとう今年の夏から外出時に車椅子を使うようになりました。
車椅子での移動について知らない事、分からない事ばかりで準備はかなり大変でした。
駅のホームのエレベーターや車椅子用の多機能トイレの場所やその動線の確認。
電車への乗り降りの駅員さんへの依頼(板でスロープ作っていただく)
駅に行くまでの段差が無く平坦に進める最短ルートの選定。
普段歩く道すがら、普段利用する駅だったりするんだけど、いつも何も気にせず歩いている事を痛感しました…。
交通
最初の難関は電車をどうするか。
日光への行き方としては浅草から東武鉄道、というのが思い浮かびますが、地元である池袋から上野まで山手線で移動して地下鉄銀座線に乗り換え、そこから地上に上がって東武鉄道の駅まで移動…、となると目眩がするほど遙か彼方…。
まさにイスカンダルへ向かうヤマト乗組員の心境(50代以上にしか通じない例え)
どうしたものかと思案していたら、池袋から東武日光行きのスペーシアが出ている事を発見!
鉄オタなら常識なのかもしれませんが、私にとっては天啓(笑)
そして、池袋駅まで私の脚だと15分くらい。
これが車椅子を押していくとなれば何分かかるのか…。
まったく読めないので、乗車の1時間以上前に家を出ました。
道路は路面が荒れている所や、横断歩道の段差を衝撃あたえず乗り越えるのが大変。
ただ、一番参ったのは路面状況よりも歩きスマホや話しながら周囲を気にせず歩いてる人達が前を見ずに突っ込んで来て危なかった事。
コンビニなどビルから出てきた人が左右を確認する事なく自分の行きたい方向へ歩き出すのも危ない。
そんな気苦労しつつ池袋駅には30分くらいで着けたので、乗車前に車椅子用のトイレに入ります。
中はさすがに姉貴に任せましたが、扉の前で待っていると白杖を持った盲目の少年に駅の色々を教えているお母さんが空くのを待ったりして、申し訳なさから母に早く出てきて!と無駄に祈ったり…。
小学校低学年くらいの男の子を連れたお母さんが使ったりと、多機能トイレを必要としている人は多いという事もよく分かりました。
このようなトイレをいかがわしい事に使って占有するような芸能人とか、今さらながらに腹立ちましたね。古い話題ですが。
電光掲示板でスペーシアの確認。
池袋には東武鉄道の駅があるのに、何でJRと相互乗り入れしてるんだろう…?
違和感が拭えません。
車椅子という事で、通常の座席だと通路に置くこともできない為、個室を予約。
料金は嵩みますがこればかりは仕方ない。
いや、仕方ないと言ってはみたものの、乗ってみるとコレが快適すぎる!!
コンビニおにぎりのゴミ袋などお見苦しいのでモザイクしました(笑)
個室は特別感があって旅情気分も増してワクワク感がハンパない!
今回は母と姉と一緒ですが、友人グループだったらワイワイ楽しい旅路になりそうだな~。
2時間しない位で東武日光駅に到着。
詳しくないんだけど、右の車両が豪華なスペーシアXらしい。
普通の個室でもワクワクしたくらいだから、有名なコックピットラウンジ乗ったらテンション爆上がりだな~。
鬼怒楯岩大吊橋
東武日光駅で甥っ子ファミリーがレンタカーして待っていてくれたので合流。
総勢7名と車椅子を積める車という事でアルファードを借りてきてくれました。
ちなみに、車椅子は折りたためます。
日光と言えば東照宮!というセオリーは翌日に回して、とりあえず宿に近い観光スポットを探して大吊橋に行くことにしました。
静岡の三島にあるスカイウォーク という超巨大吊り橋を体験した事のある身としてはこの規模ならどうって事ないかな、なんて思ったけど、川面が近くてこの方が高さの現実感がある感じで結構怖い。
その昔、スカイダイビングで上空5000mから飛び降りた事あるけど高いという現実感が皆無で、それよりもビルの10階程度から下を見た方がリアルに高さを感じて怖いと感じる心理かな。
ちなみに、駐車場に車椅子でも入れるトイレがしっかり完備されてて安心でした。
火サス好きにとっては既視感と親近感があって好き。間違い無く早朝に死体が転がってそう(笑)
吊り橋は車椅子で渡っても反対方向の人とすれ違えるので問題なしでした。
渡りきった先に階段で登る展望台とか滝などのスポットもあるようですが、そこは流石に断念。
鬼怒川にちなんだ?鬼の像が鎮座されていました。
どうやら七福神巡りならぬ、鬼怒川温泉 七福邪気めぐりというものがあるらしい。
詳細はコチラのページを参照のこと。
1人だったら全て巡って邪気払いするのも良いかも。
ちょうどお昼時になったので、通りを挟んですぐ前にある「まちの駅 遊ingPLAZA」に脚を運んでみます。
この辺りの歩道はガタガタしてたり車両出入り口の傾斜があったりと車椅子には適しませんね…。
美味しそうなバーガー屋さんがあったものの全て売り切れとの事。
無念…。
日光ぷりん亭という気になるお店もあったので、そちらに行ってみます。
プリンも食べたい。
ソフトクリームも美味しそうだ…。
どっちか決められない…。
と思ったらメニューの一番下にあった!コレだ!!
プリンの上にソフトクリームが乗っているぞ!!
急いで食べないとこの夏の気温で溶けていってしまう!と慌てて写真撮ったのでピンボケ(笑)
これはご満悦な逸品でした。
ただ、ソフトクリームの濃厚さにプリンの味が紛れてしまった気もするので、
別々に頼んで両方食べる方が良いかも(笑)
有名なバウムクーヘン
結局お昼を食べる場所が無かったので、東武日光駅前に戻ってきて街道沿いにあったお蕎麦屋さんへ。
実はラーメン、そば、うどん、パスタなど原材料の違いにかかわらず麺類が苦手な私。
旅行の時はご当地の蕎麦など食べるようにはしてるんだけどね。
この時は天丼があったのでそちらで。
ボリュームもあって美味しかった~。
そして有名な「バームクーヘン工房はちや」へ。
バームクーヘン大好きな私。
いくつか購入しつつ、やはり現地で食べたくなるよね。
季節のソフト「日光はちみつ」。
食べたさのあまり気持ちが逸って写真撮り忘れたので公式から拝借(笑)
なんか、汗掻いて塩分補給が必要なのにさっきから糖分ばかり摂ってる(笑)
すぐそばの薬局で昭和レトロな懐かしい物を発見!
この辺りでお土産物屋もあったんだけど、車椅子で入れる通路のスペースは無く、外で待っててもらう事に。
本当に体調の良い時は杖で歩けはするんだけど、タイミングが合わないとこればかりはね…。
じゃらん2022~2024の3年連続で栃木県10室以下部門1位、2024年には関東・甲信越エリアでも2位という素晴らしい実績。
ベランダからは緑あふれ蝉の声も聞こえる雄大な景色。
ウェルカムドリンクでお抹茶をいただく。
さすがに写真は撮れないけど、大浴場も落ち着いた作りで良かったです。
客室が10室程度で少ないという事は大浴場で他の客と遭遇する事も少ないという事でもあるので、温泉好きには素晴らしい環境。
以前泊まった大きなホテルでは大浴場が騒がしくて落ち着かない経験したからね。
母も姉2人がお風呂に連れて行ってくれましたが、湯船への段差が低く跨げてお湯につかれたとの事。
良かった。
お料理もどれも素晴らしく全ての品を写真に収めさせていただきましたが、
やはり直接その感動を味わってもらいたいので掲載は控えます。
特筆すべきは夏野菜の種類の豊富さ!!
サラダとしては野菜は食べる方だけど、ここまで力の入った物は初めて!!
あと、座敷ではなくテーブル席だった為、車椅子で席に着かせてもらいました。
ありがたかったです。
ゴーカート体験
2日目は宿からほど近いゴーカート場「グランデ・イソーラ」へ。
ペーパードライバーな私ですが、過去に2~3度体験していてカートは大好き。
ゲームセンターで頭文字Dや首都高バトルなどレースゲームをやり尽くしている私なので、ペーパー歴25年でもそれなりのスピードで走れる(笑)
1周ごとにタイムは削れていったけど、慣れてきた頃に終わってしまって残念(8周)
あと3周あったらまだ5秒は削れたのになぁ…。
ベストタイムが義兄とは0.3秒差。
毎日のように運転していて体重も私より10kgは少ない相手と、ペーパー歴25年の私がこの差だったら善戦だよね?(笑)
母は事務所の中からコースを見ていてもらったんだけど、誰がどれに乗ってるのか分からず、ただただ待ち疲れさせてしまいました…。
トリックアート美術館
なんかこのまま東照宮に行っても時間もないし既に疲れてるしで、行くのやめるか~、という話しになったので、代わりにゴーカート場からすぐ近くにある とりっくあーとぴあ日光 へ。
さすがに中で撮った写真を出すのもマズイかと思うので出しませんが、アートの前で色々と工夫して撮影して甥っ子も楽しかったようです。
こちらの施設は車椅子で回れますが、2階へは階段脇に設置されている昇降機を使うのでちょっと手間でした。
係の方が使用方法を懇切丁寧に説明してくださるので問題はありません。
あと、さすがに車椅子用のトイレは有ったので助かりました。
ベビーカーの若夫婦とバッティングしましたが、待たせてしまったのに笑顔で接してくれて素敵なご夫婦でした。
テーブルにはご由緒書きが。
お上品な肉でとても美味でした。
ただ、車椅子での来店という意味では、歴史ある古い建物だけあってバリアフリーは皆無と言わざるをえません。
駐車場からは石段を登る必要があるし、店内も段差が多く車椅子や足腰の弱い人は少々厳しいかと…。
帰路につきます
東武日光駅からJR日光駅は徒歩5分程度の近くにあるので、1人で向かいました。
なぜなら、駅スタンプアプリ「エキタグ」を使って駅のスタンプを集めているのです。
まぁ、山手線一周ウォークの際に山手線全駅のスタンプを集めただけなんですけど。
アナログなスタンプを集めてるノートは持ってきてないので断念。
このアプリ、JRだけかと勘違いしてたんだけど、私鉄にもあった!!
こちらは可愛らしい感じ。
甥っ子たちと駅で別れ池袋に戻ります。
帰りもスペーシアの個室は予約済み。
ホームのベンチで待ってたら駅員さんが来て介助が必要か訊いてくれました。
東武日光駅は始発だから時間かかっても良いけど、終点が新宿だから池袋の停車時間は限られてるし、そちらはお願いする事にしました。
東武からJRへ連絡入れてくださるそうです。
とは言え、この判断は大失敗!!
ホームと列車との間の隙間が私からしても広くて危ない感じ。
車椅子から降りて歩いて乗り込んでもらって何とか乗車できました。
素直に駅員さんに甘えるべきですね。
池袋駅ではJRの駅員さんが待機してくれていて、スロープを設置してくださいました。
ありがとうございます。
エレベーターの位置なども教えていただき助かりました。
あとは家まで帰るのにタクシー使おうかと思ったのだけど、普通のクラウンタイプのタクシーでは車椅子がトランクに積めない可能性もあるし、ゴチャゴチャしてる間に歩いてしまおう、と決断。
重たい荷物を背負いまた30分かけて帰りました。
ヘトヘト…。
車椅子の高齢者を連れての旅行は移動も大変だし、高齢者用紙おむつ等の嵩張る荷物も増えます。
とは言え、家に籠もってばかりで刺激が無いと認知症も進んでしまうし、大変だと分かっていても積極的に外に連れ出したい所ではあります。
今回は車椅子初心者の旅行記として、どなたかの参考になれば幸いです。
余談
今回は自分の着替えだけでなく母の着替え一式も運ぶため、秘密兵器として以下のリュックを購入しました。
吸引用の小さなエアーポンプも同時に買いました。
これ、なかなかの便利!!
思った以上に圧縮できる!!
良い買い物をしました。
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